協会について
エネルギーリソースアグリゲーション事業協会(ERA)は、2023年10月に、分散型エネルギーリソース(DER)活用にかかわる特定卸供給事業者(アグリゲーター)、エネルギー事業者、メーカー、システムベンダー、金融機関や有識者等、幅広い業種から多くの皆様のご賛同をいただき設立した団体です。
ERAは、活用拡大の進むDRリソースに加え、カーボンニュートラルの実現に不可欠な太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーやそれらの導入拡大に不可欠な蓄電池等のDERを活用した事業の健全な発展を目指します。また、DERの活用拡大のために不可欠である電気事業制度の整備に関して、事業者の視点から専門的な知見に基づく建設的な提言を行います。
ERAの活動を通じて、電力需給の安定やエネルギーセキュリティーの向上、カーボンニュートラルの実現、我が国の経済と国民生活の向上に貢献します。
名称(略称) | エネルギーリソースアグリゲーション事業協会(ERA) |
---|---|
所在地 | 東京都中央区銀座1丁目12番4号N&E・BLD.6F |
役員 |
|
主要事業 |
|
設立日 | 2023年10月6日 |
事業年度 | 毎年4月1日から3月31日まで |
お問い合わせ | お問い合わせフォームはこちら |
設立背景および活動目的
近年、エネルギー分野において大きな変化の波が押し寄せています。キーワードは3つの「D」です。3つのDとは、あらゆる分野で加速する「デジタル化:Digitalization」に加え、「脱炭素化:De-Carbonization」、「分散化:Decentralization」です。
デジタル化
Digitalization
脱炭素化
De-Carbonization
分散化
Decentralization
この潮流変化は、既存の電力事業に変革をもたらしています。
「デジタル化:Digitalization]では、社会で広く活用される様々な機器のIoT化が進み、遠隔での制御が容易となってきました。エネルギー分野においてもお客さまの保有する機器を遠隔で一体的に制御するバーチャルパワープラント(VPP)が広がりつつあります。


「脱炭素化:De-Carbonization」では、地球温暖化の一因であるCO2などの温室効果ガスの排出を削減するため、従来の火力発電から太陽光や風力といったCO2を排出しない再生可能エネルギーへの転換が進んでいます。
「分散化:Decentralization」では、上記のような流れ受け、これまでの大規模集中型のエネルギー事業から分散型エネルギーの活用拡大が進んでいます。
大規模集中型から分散型への転換
大規模電源
火力
分散型電源
風力
太陽光
蓄電池
エコ
キュート
エネ
ファーム
EV
2012年のFIT制度の導入以降、太陽光発電や風力発電といった再生可能エネルギーの導入拡大が進み、それに伴い、火力発電の稼働率の低下、休廃止が進んでいます。その結果、近年の異常気象や地震等の自然災害も相まって、頻繁に電力需給のひっ迫が発生しています。また、火力電源が減少していく流れの中、将来的には、電力の需要と供給のバランス維持に必要な調整電源が不足することも懸念されています。
このような急激な潮流変化の中、3つの「D」を兼ね備えたDERは、今後のエネルギー分野において大きな役割を果たすと考えます。国もDERの重要性を踏まえ、2022年4月にDERを活用して市場取引等を行う事業を「特定卸供給事業」として規定し、発電事業や小売電気事業と同様のライセンス制(アグリゲーターライセンス)へと移行しました。アグリゲーターは、供給計画の提出やシステムセキュリティの確保等、発電事業者と同等の責務を負い、電力事業の一翼を担っていきます。
一方で、電力取引市場や各種運用面の制度などの導入・変更する際は、火力発電等の既存電源をベースにした制度設計となっており、電気事業において新たなリソースであるDERの特性を踏まえた制度設計となっていないのが実情です。DERのさらなる活用拡大のために、電気事業制度の整備等に関して、ERAに参加いただいている様々な立場の事業者から意見を集約し、専門的な知見に基づく建設的な提言を行っていきます。